2014.9.14 豊前市訪問団 ~後篇~

後篇は二日目の様子から。



朝の4時半に半ば強制的に起床した私たちは、豊前市の漁業で盛んに行われる底引き網漁に同行させていただけることに。


眠い目をこすりながらも船に乗り込み海上へ。

隊列を組むかのように沖へと進んでいきます。


沖へ進むこと1時間半。


不漁の時期であることもあり、私たちの船では虚しくもヒトデ祭り(これもまた圧巻の光景です。笑)となりましたが、多い時は一度の漁で数十万円分も取れるそうです。




4時間もの漁同行を終え、疲れた八志会メンバーにとって、特産物でもあるヨシエビのかき揚げ丼をはじめとする海鮮料理の数々は何よりの御馳走でした。





農業・漁業ともに盛んであり、まさに地産地消を体現している豊前市。そんな豊前市の良さを、二日間かけて丸ごと味わうことが出来ました。


その後、地元で有名な温泉で疲れた体を癒し、今回の訪問の目的でもある、豊前市に対する意見・フィードバック会が行われ、全ての行程が終了となりました。


ここからは少々私見を書いてみようと思います。


「豊前市を訪問を通して」

今回豊前市を訪問したことで、豊前市のみならず、全ての地方自治体の抱える問題を垣間見ることになりました。

 

一つ目の問題として、各自治体で彼らなりの努力をしているものの、外部からはどれも似たり寄ったりに見えてしまっていることが挙げられます。恐らく各産業に対して配慮・注力を行った結果、農業も漁業も林業も良い!といったアピールになってしまうのでしょうが、どうしてもそれではよくある地方自治体の一つとなってしまいます。

何かに特化した差別化がカギなのでしょうが、もともとの産業との兼ね合いに頭を悩ますことになるのだろうと想像します。

 

また、移住・定住の促進のために雇用創出が必要であることは認識しているものの、そのきっかけとなる魅力的な雇用をどのように生み出せばいいのかという問いで足踏みを食らってしまっている現状が実際に見て取れました。

画期的な雇用創出法というものがあるわけではないため、特定の企業の誘致など地道にしていくしかないのかもしれません。

 

私見ではありますが、差別化する際の特徴となる産業を中核に企業の誘致を行っていくことを具体化出来れば、自治体の未来があるのかもしれません。

 

一方で、見えてきたものは地方自治体だけの問題ではありません。都会に決定的に足りていないものが改めて認識できました。それは、豊前市で私たちが体感し、触れ合うことが出来た『コミュニティー』です。

皆さんの家の周りでは「ご近所づきあい」は続いているでしょうか。自分たちだけで暮らせるようになったことで、挨拶すら交わさないご近所さんなんてありふれてはいませんか?

豊前市という田舎だからこそ体感出来た、市の方針に対する地元の人々の結束力、採れた農産物を分け合うなど助け合いながら幸せを築いていくコミュニティーは、都会で住む私たちが見失っている大切なものではないでしょうか。



いかがでしたでしょうか。

今回は学生八志会のOB団体である八志会との合同企画でしたが、私たちの団体ではこのような形で社会人になっても続くネットワークを大切にしています。

私も八志会のメンバーの一人として、今後も末永く付き合えて行けたらという期待を込め、この記事の締めとさせていただきます。


八志会豊前訪問団の打ち上げ風景。

博多の元祖もつ鍋屋で今回の訪問を振り返りながら。